もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

見ると言いたい

母と一緒に歩いていると、見たものにすぐ反応して何か言います。
薬屋さんの看板を見て
「あれなんの薬?」
毎回聞かれるので、調べておきました。ニキビの薬らしいですよ。
私たちには関係ありませんね。


「ここはお勤めの時の先輩の家、うるさい人だった~」
何度も聞いているので良く知っています。
すごく年上の怖い先輩のように話しますが、
2,3歳違いでお元気とこの前お友達から聞きました。
母の記憶では意地悪なお局さまになっているようです。


「この木、何メートルかしら?」
木を見ると、頻繁に聞かれます。
何の意味があるのか、面倒な気持ちになります。
側にある建物と比べて、高さを予測してもらいます。
2階の屋根より高いから~とか…。


歩いている時の何でもない会話で、疲れます。

コロコロ変わる

昨秋、祖母が亡くなり、祖母の家の公共料金などの引き落とし口座を
母の口座に変更する手続きをしていますが、なかなか移行ができなくて、
振込みをしなくてはならないことがあります。
郵送されてきた振込用紙は、しまい込まれていて、
訪問時に探して、一緒にコンビニに振込みに行くようにしています。


先日も振込みに行こうというと、
「まだ先だから、今日は払いたくない」と言います。
まだ先でも、私はできる日に用事を片付けたいのです。
でも、ここで無理強いすると母の機嫌を損ねてしまい、
それはそれで面倒なのです。
母は自分でできる、大丈夫だと主張し始めると止まりません。


外出時に、振込用紙を持って出て、他の用事が済んだところで、
「コンビニに寄って行こうか?」と促します。
コンビニで、
「これを払って行こうか?」というと、
「あ~良かった。持って来てくれたのね」とうれしそうです。
出かける前の拒否は何だったのか。
母のコロコロ変わる気持ちについていくのは、大変です。

カウンセリング

遠距離介護も3年目に入り、当初の「意気込み」が薄れてきて、
「いつまで続くのか」「何を求めているのか」…という答えのない自問自答が
苦しくなっています。
気持ちを整理できたら、と思いカウンセリングを受けました。


丁寧に気持ちを聞いてもらい癒されるとともに、
自分の感情を整理する手助けもしてもらえたように、
思います。


答は出ないけれど、今の母と私、という行き詰った視点から、
今までの母と私という広がりのある視点に切り替えることで、
苦しい自問自答から離れられる気がしました。


カウンセリングでは、話題に出ませんでしたが、
「介護で時間が奪われている」と普段思っている割には、
まだまだ無駄な時間を過ごしていることも多く、
自分のやりたいことにもっと積極的に時間を使うべきだということにも
気付けたように思います。


気持ちが楽になる出口が少し見えたように思いました。