もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

友情

病院の会計で名前を呼ばれたら、私の背中をトントンとする人がいました。
母の高校時代からの親友のTさんでした。
私も子供の頃からかわいがってもらい、今でも年賀状のやり取りをしています。
昨年のゴールデンウィークには、母を訪ねてくれた時に私もお会いしていました。
その時には、記憶が混乱している母に少々驚かれたようで、
話が弾むかな、という私の期待通りにはいきませんでした。
ご迷惑だったか…という気持ちになったことを覚えています。


「わー、Tさん」と母は大喜びで、
いらしたばかりのTさんと並んでおしゃべりは始まりました。
母は、認知症の薬をもらいに通っている病院ですが、
Tさんはインフルエンザの予防接種にいらしたとのこと。
それも伺えば、母が通院している病院なので、もしかしたら会えたらと
足を運んでくださったそうです。
しかも、母が通院する曜日を覚えていてくれて…。
母は、昨年会ったことはすっかり忘れていて、
「何年ぶりかしら~」と何度も何度も言いましたが、
Tさんは優しく「何年ぶりかしらね~」と母に話を合わせてくださいました。


久しぶりに会った二人の話は、同じところをぐるぐるしながらも、
尽きることなく続いていくのでした。