もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

ヒゲで笑う

最近の母は、以前とは目つきが違います。
表情が乏しく、険しい印象です。
元々は、いつも穏やかで誰からも話しかけられやすい雰囲気を
もった人だったのですが。
母のそんな顔は、今は昔の写真でしか見ることができません。


それでも、母を笑わせると、母の気持ちもほぐされるようですし、
そうなると、病院に行ったり、着替えをしてもらったり、
母がしぶってなかなか行動に移せないことが、
スムーズに進行するようになります。


週一回日帰りで遠距離介護している私にとっては、
限られた時間に色々片付けたいので、
母をまず笑わせる、というのが大切なポイントになっています。


最近の母の笑いのツボは。
母の顔のヒゲです。
メガネをかけて自分の顔を見る事もなくなっているようで、
口の周りや、あごの先に結構な長さのヒゲが生えています。
「あら~、おヒゲが生えてるわよ」と、
メガネをかけさせ、鏡を持たせると、
「ホント!」と大笑いです。
「おばあさんかと思ったら、おじいさんだったかな」と言うと、
「やだ~違う違う」とさらに大笑いして、
毛抜きで、抜き始めます。
「いた~い」「すご~い」「なが~い」と
きゃっきゃと盛り上がります。


こんなことで、ですが、母との楽しいひと時です。



在庫管理の品目が増えていく

母が買い物に行く頻度がめっきり減って、
母宅訪問時、買い物にかける時間が増えてきました。


春ごろまでは、デイサービスから帰宅後の夕方、
母は毎日のようにスーパーやコンビニに行っていました。
その頃は、野菜室にホウレンソウが8把とか、
納豆3個パックが10個とか。
同じものが大量に冷蔵庫にあって、
何とかしたい、というのが問題でした。


夏の暑い時期に買い物に行く習慣はなくなり、
同じものの大量買い、という問題はなくなったのですが、
別な問題がでてきました。


トイレに入るとなぜかティッシュの箱が置いてあり、
トイレットペーパーがありません。
母に「トイレットペーパーは?」と聞くと、
収納庫からティッシュの箱を出してきます。
収納庫を見るとトイレットペーパーがありません。
トイレットペーパーの在庫が無くなり、
母の頭からも消えてしまったようです。
幸い、トイレが詰まることはありませんでしたが、
その後トイレットペーパーの在庫を切らさないように、
トイレにも予備のトイレットペーパーをいくつも置くように
しています。


つまようじ、も母の必需品なのですが、
最近はからっぽの容器をとってあるので、
私が捨てようとすると
「大切なものなの!」と怒ります。
「だって空っぽよ」というと
「いつかまた中身が入るの」と意味不明。
次の週に買っていくととても喜んで
「最近はどこにも売っていなくて困ってたの」
うーん。100均で買ってきました。どこでも売ってるんだけどなあ…。


他にもゴミ袋、水切りゴミ袋、中性洗剤、歯磨き粉、キッチンタオル等々。
レンチンご飯、お米、ヨーグルト、チーズ、牛乳、各種調味料等々。


訪問時、母宅のあちこちを確認して、
母が補充できなくなっているモノをさがして買うことが、
大事な作業になっています。



お財布をもって飛び出していった

母宅で、一緒に昼食を作り、
二人で食べた後、
「今日はね、新しい民生委員の人が来るのよ」
と母に言うと
「何時に来るの?」
「13時に来るって」


あと15分ほどです。
食卓を片付けるつもりで、母に言ったのですが、
母は来客、即、お茶、と思ったようです。


母は美味しいお茶が大好きで、徒歩3分ほどの
商店街のお茶専門店でいつも「高級茶」を買っています。
母が丁寧にいれた緑茶はとても美味しいので、
いつも褒めると、母は得意になっています。


そのお茶を切らしていたようで、
母は「買ってくる」とお財布を握りしめて、出かけてしまいました。
本当は、同行したかったのですが、
留守中に民生委員さんたちが来ても申し訳ないし…。
道に迷うこともない所なので…。


時間通りに新旧の民生委員さん、お二人が見えましたが、
母は一向に帰ってきません。
「母は〇〇屋さんまでお茶を買いに行ってしまって…」
と説明すると、ご近所のことはなんでも知っているお二人には
すぐ帰ってくるはず、と通じたと思います。


それから、15分以上たってやっと帰ってきた母は…
「ミカン買ってきたわ!」といつものお高いミカンを
見せてくれました。
「あれ、お茶を買いに行ったんじゃないの?」
「ミカンよ」
いつもミカンを買っている果物屋さんは、歩いて5,6分のところにありますが、
お茶のお店とは逆方向なのです。
家から出て、すぐお茶を買おうと思ったことを忘れて、
逆方向に行ってしまったのでしょうか…。


買い物バッグの中を見たら、いつものお茶とレシートが出てきました。
お茶は最初に買いに行っていたようです。
ということは、お茶を買って、帰宅する途中にミカンを買いたくなって、
家を素通りして、果物屋さんに行った。
ミカンを買ったらお茶を買ったことは忘れてしまった、
ということなのでしょう。


「あらお茶もちゃんと買ってあるわ」と言うと
「そう、お茶屋さんでミカンを売ってたの」と
話はくるくる変わっていきます…。


ずっとお待たせした民生委員さん、申し訳ありませんでした。