もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

折り合い

初めて来たヘルパーさんに母が
「A子と言います。ちょっとおっちょこちょいなところがありますが、
よろしくお願いいたします」
と自己紹介していました。
母がおっちょこちょい、と自分のことを言っていることに、びっくりしました。
認知症になる前の母は、動作や頭の回転が速く、
気も短いほうだったと思いますが、母が自分のことをおっちょこちょいと
言っていたことは無いと思います。


色々忘れてしまって、失敗することを
母は自分でおっちょこちょい、と感じているのでしょうか。
母が自分の状況を受け入れる一つの過程なのでしょうか。
母なりの折り合いのつけ方を見た思いがして、
言葉の響きの軽さとうらはらに、心が痛みました。


何て言ったの?

母と一緒に病院に行って、
診察を受けている母の隣で先生とのやりとりを聞いたり、
先生から質問されて私が答えたりします。
先生「最近はどうですか?」
母「相変わらずです」
先生「お風呂に入っていますか?」
母「毎日入っています」
先生が私をみて
「どうですか?」
私「週3日、デイサービスでは毎回入っています。
家のお風呂はあまり使っているようには見えません」
という感じです。


診察室を出ると、すぐに母は
「先生なんて言ったの?」と聞いてきます。
今一緒に聞いていたのに、と思うのですが、
「お風呂入っていますか?って、聞かれたでしょ」と母が答えていた質問を言っても、
「そんなこと言ったの?」
と忘れています。


ケアマネとの打ち合わせの時には、3人でテーブルを囲みます。
ケアマネ「デイサービスでは、他の人とも話したりしますか?」
母「顔見ると知っている人だなって思う人はいますけど、名前はわかりません」
私「でも、話はするんでしょ?」
母「話はするよ」
私がケアマネに「毎日行きたい、と言ってます。気に入っているみたいです」
ケアマネ「それは良かったです」
母「何の話をしているの?」
と、ケアマネと私が話すと、その場にいるのに何の話かついてこれていないようです。


すぐに忘れてしまうことが、会話も難しくしているように思います。
そして、理解できないと不安を感じて、不機嫌になっていきます…。


幸せな記憶

母は実家にいるせいか、自分の子供の頃のことを思い出すようです。
家は、7年前に新築した家で、育った家というわけではありませんが。


母の話によく登場するのは、母の祖母です。
私の祖父の母です。
勿論私は会ったことはありません。


大通りを歩いていると、
「昔このビルの二階に子供服屋さんがあって、そこでおばあさんに
お花がついているワンピースを買ってもらった」
隣の市に行くと、
「ここには、お寺にお参りにおばあさんに連れてきてもらった」
などと思い出を語ります。
かわいがってもらった幸せな記憶ばかりです。
母の実家は商家だったので、両親は忙しく、
子供の頃はおばあさんに世話をされていたのだなあ、と思います。


私や妹の家や、それぞれの家の近くの施設などに
母が移ることを考えなくはないのですが、
「ここで暮らしたい」「今まで住んだ所で一番好き」
と母に言われると、しばらくはこのままがいいのかな、と思っています。