もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

夫の助け舟

月に一回は、訪問に夫が同行してくれます。
母と私の夫は昔から仲良しで、独身の頃私が帰宅前でも家に上がって、
母と夕食を食べていることもありました。


認知症になった母に最初に接した時は
「信じられない、冗談で言っているようにしか思えない」
などと言いつつも親身になってくれています。


母が同じことを何回も聞いて、納得できずに不機嫌になってきても、
夫が声をかけて説明すると、母は急に「良い子」の顔になり、
納得します。
母が夫を信頼していて、夫の前ではちゃんとしていたいと思ってるようです。
実の娘には、言いたい放題言えても、娘婿には当然遠慮があるとも言えますが。


お金の話の時などは、夫の助け舟に救われます。

他人事

3年ぐらい前に知人からお母様が認知症になったという話を聞きました。
コウノメソッドを試しているという詳細な話を聞いたのですが、
その時は認知症について何もわかっていなかった私は
「ふーん」という感じだったと思います。
勿論大変なことだとは思いましたが、
苦労や苦痛や悩みについて、全く実感できていなかったのです。

自分が、認知症の母と接するようになってみて、
実際に経験していない人は、なかなか理解できないし、
共感できないことなのではないか、と思っています。


何人かの友人たちは
「ウチもそうかなあ。」と思い当たることがあるようです。
「鍵や財布を失くしたってよく電話がかかってくるの」
「家の近所で迷子になったみたい」
「郵便物をしまい込んで、必要な手配ができなくなっている」
しかし、病院に連れて行くのはなかなか難しいようです。


母の場合は、叔父が連れて行ってくれたので、私はその苦労を味わっていません。
病院に連れて行く良い方法を教えてあげることができません。


認知症と縁のない友人たちは
「大変ね」と言ってくれますが、そう言うしか言いようがないのでしょう。
はっきりと「重い話」と言った知人もいます。
認知症ではなくて、健康な友人のお母様のことを
「ボケなくてえらいわ」と言うのを聞いたときは、
軽くショックでした。
何か努力が足りなくて認知症になったと言われたような気がしたからでしょう。


所詮他人事ですから、いちいち傷ついてはいけません。
と、自分をなぐさめます。



病院には不満があるけど

認知症の薬をもらっている病院は、昨年1月から通っています。
母は同居して介護していた祖母が入院した日に、付き添ったにもかかわらず、
その日の夕方祖母を探して、祖母の通っていたデイサービスを訪ねて、
認知症が発覚したのでした。
祖母の担当だったケアマネが、母に病院を紹介してくれました。
連れて行ってくれたのは叔父です。
病院で診断された後、叔父が私に連絡をくれました。


ネットで検索すると市内に認知症の病院は3か所しかありません。
1か所は、通常の診療を受け付けていなくて、もう1か所は古くからある病院で、
母にはあまり良いイメージがないようです。
ケアマネが紹介してくれた病院以外選択肢は、ないのですが。


外科も併設されていて、いつも大変混み合っています。
椅子が足りない状態です。
待ち時間は少なくても20分長いと1時間近く待つことになります。
しかし、診察時間は5分以内です。
最初の頃は、色々質問したりしましたが、
何だか暖簾に腕押し…という感じでした。
治らない病気で、患者本人が理解しきれていないと、こんな対応なのか、と
正直不満な気持ちです。
隣接する地域で良い病院があれば、変わりたいと思いつつ、
1年以上毎月通っています…。
私の感じでは、母は最初の頃より良いように思えます。
病院や薬の効果というより、ヘルパーさんやデイサービスのおかげでは、
と思っていますが…。