もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

他人事

3年ぐらい前に知人からお母様が認知症になったという話を聞きました。
コウノメソッドを試しているという詳細な話を聞いたのですが、
その時は認知症について何もわかっていなかった私は
「ふーん」という感じだったと思います。
勿論大変なことだとは思いましたが、
苦労や苦痛や悩みについて、全く実感できていなかったのです。

自分が、認知症の母と接するようになってみて、
実際に経験していない人は、なかなか理解できないし、
共感できないことなのではないか、と思っています。


何人かの友人たちは
「ウチもそうかなあ。」と思い当たることがあるようです。
「鍵や財布を失くしたってよく電話がかかってくるの」
「家の近所で迷子になったみたい」
「郵便物をしまい込んで、必要な手配ができなくなっている」
しかし、病院に連れて行くのはなかなか難しいようです。


母の場合は、叔父が連れて行ってくれたので、私はその苦労を味わっていません。
病院に連れて行く良い方法を教えてあげることができません。


認知症と縁のない友人たちは
「大変ね」と言ってくれますが、そう言うしか言いようがないのでしょう。
はっきりと「重い話」と言った知人もいます。
認知症ではなくて、健康な友人のお母様のことを
「ボケなくてえらいわ」と言うのを聞いたときは、
軽くショックでした。
何か努力が足りなくて認知症になったと言われたような気がしたからでしょう。


所詮他人事ですから、いちいち傷ついてはいけません。
と、自分をなぐさめます。