もやゆる介護

認知症の母の介護についてのあれこれです
もやもやした気持ちのゆるい介護、かな。

お財布をもって飛び出していった

母宅で、一緒に昼食を作り、
二人で食べた後、
「今日はね、新しい民生委員の人が来るのよ」
と母に言うと
「何時に来るの?」
「13時に来るって」


あと15分ほどです。
食卓を片付けるつもりで、母に言ったのですが、
母は来客、即、お茶、と思ったようです。


母は美味しいお茶が大好きで、徒歩3分ほどの
商店街のお茶専門店でいつも「高級茶」を買っています。
母が丁寧にいれた緑茶はとても美味しいので、
いつも褒めると、母は得意になっています。


そのお茶を切らしていたようで、
母は「買ってくる」とお財布を握りしめて、出かけてしまいました。
本当は、同行したかったのですが、
留守中に民生委員さんたちが来ても申し訳ないし…。
道に迷うこともない所なので…。


時間通りに新旧の民生委員さん、お二人が見えましたが、
母は一向に帰ってきません。
「母は〇〇屋さんまでお茶を買いに行ってしまって…」
と説明すると、ご近所のことはなんでも知っているお二人には
すぐ帰ってくるはず、と通じたと思います。


それから、15分以上たってやっと帰ってきた母は…
「ミカン買ってきたわ!」といつものお高いミカンを
見せてくれました。
「あれ、お茶を買いに行ったんじゃないの?」
「ミカンよ」
いつもミカンを買っている果物屋さんは、歩いて5,6分のところにありますが、
お茶のお店とは逆方向なのです。
家から出て、すぐお茶を買おうと思ったことを忘れて、
逆方向に行ってしまったのでしょうか…。


買い物バッグの中を見たら、いつものお茶とレシートが出てきました。
お茶は最初に買いに行っていたようです。
ということは、お茶を買って、帰宅する途中にミカンを買いたくなって、
家を素通りして、果物屋さんに行った。
ミカンを買ったらお茶を買ったことは忘れてしまった、
ということなのでしょう。


「あらお茶もちゃんと買ってあるわ」と言うと
「そう、お茶屋さんでミカンを売ってたの」と
話はくるくる変わっていきます…。


ずっとお待たせした民生委員さん、申し訳ありませんでした。